「中国人材を採用したいけど、性格面や価値観の違いでトラブルが起きないか心配…」
「中国人の特徴を踏まえた上で上手くコミュニケーションをとるコツを知りたい」
このような悩みをお持ちの方も多いでしょう。
中国人は成果重視で利益志向が強く、率直な自己主張と対等な関係性を好むなどの性格的特徴があります。
働き方や考え方の違いを理解せずに受け入れると、現場での摩擦や早期離職につながりやすいです。
本記事では中国人の性格や特徴を詳しく解説し、コミュニケーション方法や職場での付き合い方のコツを紹介します。
中国人材が長く活躍できる職場づくりのために、参考にしてください。

(株)アルフォース・ワン 代表取締役
山根 謙生(やまね けんしょう)
日本人、外国人含め「300社・5,000件」以上の採用支援実績。自社でも監理団体(兼 登録支援機関)に所属し、技能実習生・特定技能外国人の採用に取り組んでいる。外国人雇用労務士・外国人雇用管理主任者資格保有。(一社)外国人雇用協議会所属。
INDEX
【基礎知識】中国ってどんな国?
中国は約14億人の世界最多の人口大国です。国土面積は世界4番目で、日本の約26倍の広さがあります。
民族構成は漢民族が全人口の92%を占め、残り8%が55の少数民族です。
宗教は仏教、イスラム教、キリスト教などが信仰されており、地域によって文化や価値観に大きな違いがあります。
厚生労働省の調査報告によると、2024年10月末現在、日本で働く中国人労働者の数は約41万人で、ベトナム(約57万人)に次いで2番目に多い数となっています。
多くの中国人が日本の経済発展に貢献しているのです。
参考:外務省『中華人民共和国』
中国人の性格や文化の特徴|仕事上でのあるあるも紹介
中国人の働き方や価値観には、日本人とは異なる以下のような特徴があります。
- 成果を重視する
- 利益志向で動く
- 自己の主張を相手にはっきり伝える
- 対等な関係を重視する
- プライベートを優先する
特徴の違いを理解し、良好な協働関係を築いていきましょう。
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中国人採用の注意点とは?|性格や仕事観によるトラブル事例も紹介
成果を重視する
中国人は成果を強く求める傾向があります。
そのため、効率を重視し、「無駄」と感じる作業に対して、以下のような行動をとる可能性があります。
成果を重視する行動
- 会議の目的を尋ねる
- 資料作成の必要性を確認する非効率な手順や慣習に対して意見を言う
- 成果が見えない業務には優先順位を下げる
中国人は「作業の目的」や「期待される結果」が不明確な仕事には抵抗を示しやすいです。そのため、業務の意図や最終的な成果を明確に伝えましょう。
利益志向で動く
中国人は昇進や報酬などの利益に敏感です。
仕事では自分の利益を最優先に考えて行動するため、集団の和を重視する思考の日本人にとっては身勝手に映るかもしれません。
しかし、自分にとっての利益が明確になると、高いパフォーマンスを発揮します。
企業は中国人が目的ややりがいを持って働けるように、キャリアパスの提示や昇進・昇給における基準の透明化を進めましょう。
自己の主張を相手にはっきり伝える
中国人は意見や要求を遠慮せず率直に伝える傾向にあります。
中国人は多民族社会の中で育ったため、自分のことや意見を積極的に表現する文化が身についています。
直接的な表現を好むため、日本の「空気を読む」文化やあいまいなコミュニケーションは中国人にとっては理解しにくいものです。
そのため、中国人とやり取りする際は、曖昧な表現を避け、具体的で明確な指示や説明を心がけましょう。
また、彼らの率直な意見を否定的に捉えず、建設的な対話として受け入れる姿勢を持つことで、より良い関係を築けます。
対等な関係を重視する
中国人は対等な人間関係を好む傾向があります。
仕事では以下のような行動がよく見られます。
対等な関係を重視する行動
- 上司や先輩に敬語を使わない
- 取引先の顧客とフレンドリーに会話する
- 年齢や役職に関係なく自分の意見を述べる
上下関係を重視する日本人にとって、これらの行動は失礼に感じられることがあります。
人間関係のトラブルを防ぐためにも、日本のビジネスマナーや職場の上下関係について事前に説明することが大切です。
プライベートを優先する
中国人は家族や私生活を何よりも重視します。
一人っ子政策の影響で、両親への責任感が強まり、仕事とプライベートを完全に切り分けて家族との時間を大切にする人も多いです。
そのため、職場では、残業を拒んだり、定時になったら即帰宅したりする姿が見られます。
無駄な残業をさせない環境作りは、企業側が努力すべき課題でもあります。
どうしても残業が必要な場合は、残業代が出る仕組みや退勤時間を明確化するなどして、中国人の理解・納得を得ましょう。
中国人の性格・特徴は年代・地域ごとに異なる
中国人の性格や価値観は、出身地域や生まれた世代によって異なります。
性格や特徴の違いを理解すれば効果的なコミュニケーションが可能です。
ここでは、年代・地域ごとに異なる違いを詳しく解説します。
年代による性格の違い
中国では世代によって性格が大きく変化しており、特に80年代生まれの「バーリンホウ」と90年代生まれの「ジュウリンホウ」は個性や自由を重視する傾向が強いです。
一人っ子政策の影響で両親の愛情を独占して育ったため、自己表現への意欲が高く、自分の意見をはっきりと伝える傾向があります。
若い世代は高度な教育を受けており、グローバルな視点を持っているのが特徴です。
一方で、60代以上の世代は文化大革命などの社会的混乱を経験しており、安定志向が強く、伝統的な価値観や上下関係を重んじる傾向です。
世代間の違いは、職場での価値観や働き方にも大きな影響を与えています。
地域による性格の違い
中国の地域差は想像以上に大きく、都市部と地方では性格が明確に異なります。
地域による主な性格の違いは以下のとおりです。
地域 | 主な特徴 | 価値観 |
北京 | ・道理や大義名分を重視 ・知的な気質が強い |
・合理性と論理を重んじる ・説得力を重視 |
上海 | ・利益優先の思考 ・現実的でドライ |
・効率と成果を重視 ・ビジネスにシビア |
山東省 | ・誠実で義理堅い ・孔子の教えに影響 |
・人間関係を大切にする ・信頼を重視する |
内陸部地方 | ・協調性を重んじる ・温厚で親しみやすい |
・チームワークを重視 ・関係づくりを重視 |
都市部出身者は合理性や効率を重視し、上海は利益優先、北京は道理を重んじる傾向にあります。
山東省や内陸部の人々は協調性を大切にし、信頼関係を重視する傾向です。
福建・広東省出身者は商才があり、環境への適応力が高いのが特徴です。
地域ごとの気質を理解し、円滑なコミュニケーションや信頼関係の構築に役立てましょう。
中国人と上手く付き合う5つのコツ
中国人との良好な関係を築くためには、以下のような5つのコツがあります。
- タブーな話をしない
- 日本のコミュニケーションスタイルを伝える
- あいまいな表現を避ける
- 評価基準をあらかじめ伝えておく
- 文化や価値観の違いを受け入れる
文化的な違いを理解し、適切なコミュニケーション方法を身につけましょう。
タブーな話をしない
中国人とコミュニケーションを取る際に、以下のような話題は避けましょう。
タブーな話題
- 政治
- 宗教
- 歴史問題
特に日中戦争や領土問題、中国の政治体制に関する話題は相手が不快に感じたり、激しい議論に発展したりする可能性があります。
このような出来事は「民族の痛み」として、中国人の感情に強く刻まれている場合が多いためです。
信頼関係を築くには、以下のような話題がおすすめです。
おすすめの話題
- 仕事の成果
- 技術的な話題
- 趣味
- 食文化
- 観光地
「中国の○○料理は美味しいですね」「この技術は素晴らしいと思います」といった相手の文化や能力を認める表現を使うと、良好な関係を構築しやすくなります。
日本のコミュニケーションスタイルを伝える
中国人には「こまめな共有」の習慣が根付いていないため、成果重視の文化から一人で完結させようとする傾向があります。
情報の共有不足により、プロジェクトの方向性がずれたり、問題の発見が遅れたりするリスクが生じるため注意が必要です。
報告・連絡・相談を重視する姿勢を共有し、進捗管理を定期的に実施する体制づくりが求められます。
「毎週金曜日に進捗報告をお願いします」「困ったときはすぐに相談してください」といった明確な指示を出し、チームで情報を共有する姿勢を伝えましょう。
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あいまいな表現を避ける
中国人は自己主張がはっきりした環境で育っているため、日本人特有のあいまいな表現では意図が正確に伝わりません。
以下にあいまいな表現の改善例をまとめました。
あいまいな表現 | 明確な表現 |
なるべく・できれば | ・絶対にお願いします ・必ずやってください |
早く・急いで | ・〇時までに部長に提出してください ・明日の10時までに終わらせてください |
適当に・いい感じで | ・具体的な基準を示して指示する ・完成イメージを共有する |
言い慣れたあいまいな表現を見直して、具体的なコミュニケーションを意識してみてください。
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評価基準をあらかじめ伝えておく
結果を重んじる中国人にとって、明確な評価基準は大切です。
基準がはっきりしないと、努力しても認められないと感じ、不満や不信感につながる恐れがあります。
以下のような成功の定義と評価の基準を決めておきましょう。
基準の種類 | 具体例 |
具体的な数値を提示する | ・売上目標は月間○○万円です ・契約件数は月○件を目標とします |
品質や条件を資料などで明確に提示する | ・品質基準はこの資料の通りです ・完成度の判断基準を文書で共有します |
KPI(達成指標)を設定する | ・1日あたりの処理件数は○○件を目安にしてください ・月次の目標達成率は85%以上を維持してください |
成果が数値で可視化されると理解が得られやすく、中国人のやる気を引き出しやすくなります。
文化や価値観の違いを受け入れる
文化や価値観の違いを受け入れる姿勢は信頼関係の構築において基本的な心構えです。
ここまで、中国人の性格的特徴から仕事上で起こりやすい行動についてお話しました。
具体的には以下のような行動です。
仕事上で起こりやすい行動
- 自己主張が強く率直に発言する
- 対等な関係を好む
- 実力主義で上司にも積極的に意見する
- 残業を嫌う
日本人にとっては受け入れ難い場面もあるかもしれません。
しかしまずは否定せずに、受け入れる姿勢を持つことが大切です。
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中国人の性格や特徴を理解して職場での良好な関係を築こう!
中国人は成果や利益を重視し、自己主張がはっきりしているのが特徴です。
年齢や肩書きより実力を重んじ、プライベートを優先する価値観を持つため、日本人とは働き方に違いがあります。
中国人と良好な関係を築くには、政治や宗教などのタブーな話題を避け、あいまいな表現ではなく明確で具体的なコミュニケーションを心がけましょう。
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