「外国人社員のマネジメントがうまくいかない」
「文化や価値観の違いで思うような成果が出ない」
このような課題に直面していませんか?
日本で働く外国人労働者は令和6年10月末時点で約230万人に達し、外国人社員のマネジメントは企業の成長に欠かせない要素です。
適切なマネジメント手法を知らずに対応すると、外国人社員の早期離職や生産性低下のリスクにつながりかねません。
外国人マネジメントの成功には、文化的背景への理解と外国人に合わせたコミュニケーション方法が必要です。
本記事では、外国人社員のマネジメントに必要な5つのスキルから失敗の原因、成功させるコツまで詳しく解説します。外国人社員の能力を最大限に引き出し、多様性を活かした組織づくりの参考にしてみてください。
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(株)アルフォース・ワン 代表取締役
山根 謙生(やまね けんしょう)
日本人、外国人含め「300社・5,000件」以上の採用支援実績。自社でも監理団体(兼 登録支援機関)に所属し、技能実習生・特定技能外国人の採用に取り組んでいる。外国人雇用労務士・外国人雇用管理主任者資格保有。(一社)外国人雇用協議会所属。
INDEX
外国人社員のマネジメントが企業に重要視される理由
そもそも企業におけるマネジメントは、組織全体の生産性向上と目標達成のために、持っている資源や人材の能力を最大限に引き出す活動です。
近年、日本人だけではなく外国人社員の人材マネジメントをする機会が増えています。
厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末現在)によると、日本で働く外国人労働者は約230万人で過去最高数値を記録し、日本で働く外国人労働者が増えたためです。
しかし、いざ外国人社員と働くと「外国人社員をうまくマネジメントできない」「そもそもどのように接したらいいかわからない」など、悩みを抱える方も少なくありません。
適切なマネジメントができないと、早期離職や生産性の低下につながるため、外国人社員の特性を理解したマネジメント手法の習得が急務と言えます。
外国人社員のマネジメントに必要なスキル5つ
外国人社員をマネジメントするには、以下の5つのスキルが必要です。
- 母国について調べる
- キャリアパスをわかりやすく提示する
- 仕事の目的やゴールをはっきり伝える
- 文化の違いを前提に置いて日本のルールを伝える
- 外国人の日本語レベルに合わせて話す
それぞれのスキルを詳しく解説していきます。
母国について調べる
マネジメントする立場の人材は、相手の理解する姿勢が欠かせません。
外国人社員も、相手が歩み寄ってくれると感じれば、信頼関係を築きやすくなります。
外国人社員の理解を深めるために、まずは母国について調べましょう。
具体的には以下の内容をリサーチすると、外国人と仕事をする上で役立ちます。
事前にリサーチすること
- 地理的特徴
- 歴史的背景
- 国の文化・習慣
- 信仰する宗教
- 食文化
調べてもわからない場合は、直接本人に聞いても問題ありません。
むしろ、インターネットや書籍で得た情報と現実には、少なからずギャップが存在するため、本人から直接話を聞くことも価値があります。
ただし、宗教や政治といった繊細なテーマは、タブーな話題となる場合があるため、相手が話を切り出したときのみ敬意を持って話を聞きましょう。
キャリアパスをわかりやすく提示する
実力主義・成果主義で結果や利益を重視する国もあります。
このような価値観を持つ外国人社員に対しては、キャリアパスをわかりやすく提示すると、モチベーション向上につながります。
以下はキャリアパス提示のポイントです。
提示のポイント
- 各職位での役割と責任を説明する
- 必要なスキルや経験を具体的に示す
- 成功事例やロールモデルを紹介する
- 研修制度や成長支援の仕組みを紹介する
- 昇給・昇格するタイミングを明確にする
外国人社員が自身の役割と習得すべきスキル、将来のキャリアステップを理解できるよう、明確に示しましょう。
キャリアパスを示す際は、自社の人事制度にもとづき、書面による説明が有効です。
口頭説明では、言った言わない問題になる可能性があり、日本語が聞き取れなかった場合にトラブルのもとになります。
仕事の目的やゴールをはっきり伝える
外国人社員への業務指示では、仕事の目的やゴールをはっきり伝える意識を心がけてください。
曖昧な指示だと仕事の成果や品質に影響を及ぼしてしまうためです。
以下は伝え方の例です。
曖昧な伝え方 | はっきりとした伝え方 |
しっかりお客様対応をお願いします | お客様からの質問には3分以内に回答し、解決しない場合は上司に報告してくださ |
いい感じに資料を作ってください | 今日中に10ページの企画書を作成し、予算案も含めて提出してください |
商品をここに並べておいて | この商品陳列は、お客様が商品を見つけやすくして売上向上を図ることが目的です。人気商品を目線の高さに配置してください |
このように目的と具体的な手順を明確に伝えることで、外国人社員も迷わず効率的に業務を進められます。
文化の違いを前提に置いて日本のルールを伝える
日本独自のビジネス慣習やルールを伝える際は、文化の違いを前提とした説明が必要です。
外国人社員は自国とは異なる価値観や慣習のなかで働くため、日本のルールの背景を理解できずに困惑することがあります。
「日本ではこうするものだから」という押しつけではなく「異なる文化・価値観なのだから最初は理解できなくて当たり前」のスタンスで接すると、相互理解が深まり、スムーズな職場適応につながります。
外国人の日本語レベルに合わせて話す
外国人社員とコミュニケーションをとる際は、外国人の日本語レベルに合わせて話す意識が大切です。
日本語レベルに合わせないと、適切に指示や情報が伝わらず、マネジメントが機能しなくなるためです。
以下にコミュニケーションのポイントをまとめました。
項目 | 内容 | ポイント |
説明方法 | 図表や具体例を用いる | 視覚的・具体的な情報で理解を促す |
情報共有 | 重要な内容は文書でも共有する | 後から確認できるようにする |
理解度の確認 | 適宜相手の理解を確認する | 誤解や行き違いを防ぐ |
質問しやすい環境づくり | 不明点を遠慮なく質問できる雰囲気をつくる | 双方向のコミュニケーションを促進する |
さらに日本語学習をサポートする制度を設ければ、長期的な成長とコミュニケーション向上を図れるでしょう。
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外国人マネジメントがうまくいかない5つの原因
外国人社員のマネジメントの失敗例を5つご紹介します。
- 特別扱いする
- 仕事の指示を曖昧にする
- 日本の価値観を押しつける
- 成果や頑張りを褒めない
- 話しかけにくい雰囲気がある
自社のマネジメント手法と照らし合わせながら、振り返りのきっかけにしてみてください。
順番に見ていきましょう。
特別扱いしてしまう
外国人がミスをしたときに「外国人だから仕方がない」と特別扱いするのは避けるべきです。
外国人社員の成長機会を奪ってしまうほか、企業の品質向上の妨げとなるためです。
例えば「お客さまや目上の方は上座に座る」といった日本人のマナーも、外国人に対して丁寧に説明し、理解してもらうことが大切です。
また「外国で頑張っているから加点評価しよう」といった属人的な評価も適切ではありません。
同僚の日本人社員が不満を持つこともあるため、双方をフェアに評価する姿勢が重要です。
仕事の指示を曖昧にする
外国人社員への仕事の指示が曖昧なせいで、意図しない結果になったり、業務の進行に失敗するケースも少なくありません。
日本人は「阿吽の呼吸」「空気を読む」文化があるため、曖昧な指示でもコミュニケーションがとれますが、外国人には伝わりにくいです。
以下は具体的な指示の比較例です。
外国人社員に指示を出すときの参考にしてみてください。
曖昧な指示の例(×) | 明確な指示の例(○) |
なるべく早くやってね | 〇月〇日の〇時までに対応してください |
時間があるときによろしくね | 今の仕事が終わったら、次はこの仕事に取りかかってください |
できるだけ数字や固有名詞を使用して明確なコミュニケーションを心がけましょう。
日本の価値観を押しつける
「先輩には敬語で話す」「目上の人には自分から挨拶する」といった文化は日本の価値観です。
これらを一方的に押しつけてしまうと、日本の価値観に慣れない外国人社員がストレスを抱えてしまいます。
「なぜ日本にはその慣習があるのか」「日本人はなぜ、どのように考えているのか」を、なるべくかみ砕いて説明することが必要です。
成果や頑張りを褒めない
外国人社員は日本人よりも理解や吸収に時間がかかる場合もあるため、成長や努力を「当たり前」と捉えがちです。
しかし、適切に褒めなければ努力が認められていないと感じ、やる気を失い早期離職につながる恐れがあります。
また、外国人は成果主義の方も少なくありません。
評価されないと「この会社では頑張っても無駄だ」「正当に評価してもらえない」と感じて、転職を検討する原因になります。
褒め方としては、以下のように外国人労働者が理解しやすい言語で、声をかけるのも良いでしょう。
褒め方
- Good job:よくできた / いい仕事だった
- Well done:よくやってくれた / お見事
- Keep it up:その調子で続けて / 頑張り続けて
簡潔でわかりやすい表現を使うことで、相手にも伝わりやすくなります。
小さな進歩や努力を認めて声をかければ、モチベーションが高まり、生産性向上やスキルアップにつながる可能性があります。
話しかけにくい雰囲気がある
話しかけにくい雰囲気があると、外国人社員は質問や相談ができなくなってしまいます。
コミュニケーションが不足した結果、業務でミスが発生したり、問題が深刻化したりといったリスクが高まります。
以下は話しかけやすい雰囲気作りのポイントです。
雰囲気作りのポイント
- 積極的に話しかける
- オープンで親しみやすい態度を心がける
- 気軽に質問できる環境を作る
- 定期的に個別面談を実施する
いつでも相談できる環境をつくり、心理的に安全な職場を整えれば、円滑なマネジメントにつながります。
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外国人社員のマネジメントを成功させる3つのコツ
外国人社員を円滑にマネジメントするには、以下の3つがポイントです。
- 外国人雇用管理士を取得する
- 定期的に面談をする
- 信頼できる監理団体や登録支援機関を探す
ポイントを押さえて、外国人社員が安心して働ける環境をつくりましょう。
外国人雇用管理士を取得する
外国人雇用管理士は、外国人雇用の専門性を証明する民間資格です。
外国人雇用管理士の資格を取得すると、以下のような知識やスキルが身につきます。
得られる知識・スキル | 詳細 |
労務管理の知識が身につく | 勤務時間管理・雇用契約・就業規則などの実務に対応できる |
異文化理解が深まる | 文化的背景や価値観の違いを踏まえたマネジメントが可能になる |
在留資格の知識を習得できる | 適切な在留資格の確認や手続きに対応できる |
現場課題への対応力が向上する | 採用・定着・トラブル解決などの実務に活かせる |
信頼性が向上する | 企業や外国人社員から専門性のある管理者として信頼を得られる |
在留資格の種類や申請手続きなど、実務に直結する知識を系統立てて学べるため、マネジメント力の向上に大きく貢献するでしょう。
参考:外国人雇用管理士®とは|一般社団法人 東京都外国人就労認定機構
定期的に面談をする
外国人社員のマネジメントを成功させるには、定期的な面談の実施が欠かせません。
外国人社員は文化的背景や価値観の違いから、日本人とは異なる悩みや課題を抱えやすく、放置すると不満が蓄積して早期離職につながるためです。
月1回程度の個別面談を設定し、業務上の課題や悩み、キャリアに関する相談を受ける時間を確保しましょう。
以下は外国人労働者と面談するポイントです。
面談のポイント
- 面談内容を記録しておく
- 記録をもとに定期的な振り返りをおこなう
- 振り返り結果を今後の改善に活かす
面談内容を記録し、定期的な振り返りと改善を取り入れていけば、効果的なサポートが可能になります。
信頼できる監理団体や登録支援機関を探す
技能実習や特定技能の外国人雇用では、信頼できる監理団体や登録支援機関との契約がマネジメント力向上につながります。
専門機関に支援業務を委託すれば、自社の代わりに外国人社員のサポートをしてもらえます。
それぞれの団体・機関は、外国人労働者の支援業務に特化した豊富な経験とノウハウを持っているため、手厚い支援が期待できます。
例えば、面談業務を委託すると文化や母国語に詳しい専門スタッフが担当し、スムーズで質の高い面談が可能です。
企業では対応しきれない文化的配慮や心理的ケアも提供してもらえるでしょう。
このように、外部の専門機関をうまく活用してマネジメント力を強化していく方法もあります。
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外国人社員へのマネジメントを成功させて企業成長につなげよう
外国人社員のマネジメントには、文化的背景への理解と適切なコミュニケーション手法が不可欠です。
母国について調べ、明確なキャリアパスを提示し、具体的な業務指示を心がければ外国人社員の能力を最大限に引き出せます。
特別扱いや曖昧な指示、価値観の押し付けを避け、面談や評価を通じて信頼関係を築きましょう。
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