外国人採用ガイド

【採用担当者必見】 元送り出し機関職員が語る、外国人面接の心得!|現地面接・Web面接のメリット&デメリットも

【採用担当者必見】 元送り出し機関職員が語る、外国人面接の心得!|現地面接・Web面接のメリット&デメリットも

「優秀な外国人を採用したい!」「活躍が期待できる人材を採用したい!」そう考えている企業様は年々増加の一途を辿っています。外国人採用を検討し始めている人事の方であれば就労環境、住居、人事・労務等あらゆる面で頭を悩ませているのではないでしょうか?その中でも特に困難であるのが採用面接です。人材の見極めるための面接は、日本人同士であっても難しく、とても重要な場面。

「期待していた人材と違った・・・」
「こんなはずじゃなかった・・・」
「印象はとても良かったのに・・・」

このように、採用した後に後悔しても後の祭り。人事や経営者の皆さまはご存じの通り、日本は採用後にもしミスマッチと感じても簡単に解雇はできないですよね。しっかりと労働者が守られている国、それが日本です。もちろん会社としても人を解雇するというのは心情的にもしたくないと思いますし、お互いのためにも良くありません。

外国人採用を検討中の企業様は面接をどのような方法で実施しようと考えていますか?どういった方法が望ましいと考えますか?海外現地でしょうか?それともオンライン?

この記事では、面接実施にあたっての面接官の心得や、現地面接・オンライン面接、それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。

外国人採用を検討中の皆様の参考になれば幸いです。

 

 

この記事を書いた人
ライターネーム
megmyanmar
延べ9か国4,000人の外国人に日本語指導経験ありの元日本語教師。海外送り出し機関での就業経験あり。面接立ち合いから入国前後のフォローなども行う。2021年日本へ帰国し再就職。現役人事。夫は外国人。

はじめに~面接官の心得~

外国人から見た日本は〇〇な国ではありません

あなたの企業の外国人採用担当者は人事の方でしょうか?それとも、人事以外の方も交えて採用チームを組んでいますでしょうか?

採用にあたり、面接官となる方にはぜひとも心に留めていただきたいことがあります。

それは「日本は外国人にとって憧れの国ではない」という現実です。

「え?稼いで、仕送りをしたいから自国を出て日本に来るんでしょう?」という考え方は決して間違ってるとは思いません。

しかし、勘違いしていただきたくないことは、日本が憧れの国だから来日するのではないということです。

どういうことかと言いますと正確には、他の国よりもビザ取得が容易だから消去法で選ばれているということを肝に銘じなければいけません。

この記事をご覧のみなさんは、他国のビザ要件をどの程度ご存じでしょうか?シンガポール、アメリカ、イギリス等、挙げればキリがないですが、日本の技能実習生や特定技能ビザ取得は他の国と比較するとハードルが低く、外国人への門戸が開かれている国です。

だから日本に来るのです。もちろん「日本が好き」「憧れの国だった」という外国人もいるかもしれませんが、現実は「来やすい国だから、もしくは他国のビザが下りなかったから」日本行きを決断したというケースが多いのが現実です。

面接官はこの現実をしっかり受け止め、候補者に真摯に向き合ってください。

もし「外国人を選んでいる側」と考えているようであれば大問題です。

面接実施する前に決めておくべきこととは?

質問の仕方が全てを決める!

面接官の皆様は「どんな質問をしよう」「何を聞こうか」とお考えになると思います。

企業様によって質問内容や知りたい内容はそれぞれだと思いますので、そこはご自由にご質問をしていただけたらと思います。

しかし大事なポイントは実は「質問の仕方」なんです。

ここでちょっと問題です。

  • 家族に伝えた?
  • 家族に伝えましたか?
  • 家族に伝えたの?

日本人から見たらほとんど変わらないですよね。でも外国人にとっては同じ意味でも難易度が違うのです。どれが一番簡単でどれが一番難しいのか、その理由を説明できますか?

ちなみに一番簡単なのは2番、一番難しいのは3番です。※解説は省きます!

このように同じ意味でも伝え方一つで候補者の理解難易度が変わります。

「日本語が通じない」と判断する前に面接官の伝え方に注意をしましょう。もし、日本語力をの高い外国人を採用したいという企業様であれば、質問の仕方や内容を日本語教師に聞いてみることをオススメします。日本人が英語で「is/am/are」を勉強してから「was/were」を習うように、外国人にも日本語習得のステップがあるのです。

安易に「日本語ができる・できない」と感覚で結論づけるのはしないことをおすすめします!

▼面接での日本語力の見極めについては以下の記事をご参照ください▼

【保存版】面接で本当の「日本語力」を見極めるには? | 元日本語教師が実体験から解説

見るポイントはそこだけで本当に大丈夫?

あなたの企業は外国人にどのような業務をお願いする予定でしょうか?業務内容によって見ておきたいポイントも変わると思います。

建設業や製造業の場合
面接立ち合いをした時によく見られたのが「身体・体力チェック」です。指先は問題なく動かせるか、体つきはどうか、前職は何か、など。
介護職の場合
日本語の会話力だけでなく、漢字を使って文章が書けるか、など。

なぜこれが大事かというと、面接前に実はある課題があるからです。

面接の際、送り出し機関から「彼らが面接希望者です」と伝えられます。しかし、実態としては企業説明等は事前にほとんど行わず、「面接があるから参加しなさい」と現地送り出し機関側が半ば強制的に受けさせているケースがあります。

候補者はその企業を希望しているかどうかに関係なくその場にいるということになります。全ての送り出し機関が悪いというわけではありませんので誤解なきようお願いします。ただ、候補者の書類改ざん等は高い頻度で行われているというのが私の経験を基にした結論です。

面接時にしておくべき質問3選

企業様によって質問内容は異なったとしても、これは質問したほうがいいかな?と思うものをご紹介いたします。多くの面接に立ち会ってきた経験から、この記事では代表して3つを質問を大公開します!

1「1年間でいくらの貯金や仕送りをしたいと考えていますか?」
非現実的な金額を稼げると想像している候補者もいます。ここでのミスマッチや失踪に繋がりますので、お金の話はクリアにしましょう!

2「過去の職歴を、長いものから順に教えてください」
残念なことですが、書類改ざんされている可能性が高いという現実があります。職歴だけでなく学歴も履歴書と乖離している場合があります。どの職種を、何歳の時から、どの程度やったのか、ここを明確にされることをおすすめします。深堀して質問してみてください。

3「友人・知人で、すでにあなたより先に日本で生活している人はいますか?」
アジアの場合、友人同士の主要連絡ツールはFacebookの場合が多いです。国によっては年代利用率100%と言えるほどに欠かせない存在です。少しでも多く稼げる違法就労先など、情報は常に流れています。参考までに、候補者よりも稼げている知人がいないか、どのような職種か等は参考に聞くことをおすすめします。

面接方法によって印象は大きく変わる!?

技能実習生や特定技能外国人の面接には、現地面接とオンライン面接の2パターンがあります。それぞれのメリットとデメリットをご紹介していきます。

現地面接のメリット・デメリット

現地面接のメリット

候補者のリアルがわかる
やはりこれが一番かと思います。なんとなく会っておきたい、雰囲気を知りたいというのは多くの面接官が思われるのではないでしょうか。先述しましたが、現地側の提出書類は改ざんされているケースが多く、日本語力・身長体重等のデータの信ぴょう性に欠ける場合もあります。自分の目で見る!これが最大魅力かと思います。

高い精度で日本語チェックができる
業務上、日本語でのやりとりが多いと予想されるなら実際の会話で確かめてみましょう。発音、レスポンスの速度、戸惑った時の対応や姿勢の雰囲気を掴むには最適です。現地のインターネット環境は万全とは言えない場合も多いですので実際に対面した方が、就業後をイメージしやすいのも魅力です。

現地面接のデメリット

費用がかかる
当たり前ではありますが、飛行機、ホテル、食事代などで割と高額な費用(15~25万円程度)がかかるのが難点。現地の言葉に不安がある方もいると思いますが、送り出し機関が必要に応じて通訳してくれますので通訳者を雇って同行してもらう必要はありません。

優秀な候補者がほとんどいない場合がある
日本での採用と同じで、候補者の良し悪しは水物です。タイミングによって候補者の人数も質も一定ではありません。大企業の場合、一度に20名近くを採用する場合もあるので、タイミングが悪いと高い費用を払って現地行きを決断しても、到着したら事前に聞いていた候補者から少なくなっていたということもあります。現地に行くタイミングと共に他社の面接予定も重要です。

オンライン面接のメリット・デメリット

オンライン面接のメリット

費用がかからない
当然ですね。ここが一番の魅力。言うことは何もありません。

多くの自社情報を候補者にアピールできる
今やオンライン面接も当たり前の時代になりました。パソコンで画面共有すれば資料もみせることができます。現地の場合、資料を印刷するにも一苦労することがあります。停電、AV機器の性能と台数等、あらゆる問題があり日本と同じスピードで物事は進みません。優秀な人材に魅力訴求をしたいという場合にはオンラインの方が有効な場合もあります。

オンライン面接のデメリット

日本語力チェックがしにくい
オンラインの場合、画面の見えないところに通訳が待機しており、面接官からの質問を現地語に通訳している場合があります。候補者が質問を理解していないと判断したら小声で通訳してしまうので、本当の聞き取り力を判断できません。もし回答に不自然な間が空いていても、ネットの接続が悪かったと言い訳されてしまうと本当か嘘か判断ができません。これも複数の国で実体験済です。

通信環境の懸念がある
インターネット環境の問題以前に停電という問題が先にあります。送り出し機関にはジェネレーターを用意してあるところもありますが、そうでないところももちろんあります。手軽ですが突然の切断も良くありますので日本にいても予定通りにいかないことは想定する必要があります。

最後に~人材獲得にまつわるこぼれ話~

お互いが気持ちよく働くために

面接で会える候補者の人数やレベルはその時々で異なります。

面接して採用しても、その後内定者側からお断りをされるケースも多く見てきました。「仕事に対して給与が安いと感じた」「この仕事は自分には向いていないと思った」「他の企業にも会ってみたい」など、辞退の理由は様々です。

繰り返しになりますが、企業側は「外国人を選んでいる」といった考え方で採用に臨んではいけません。逆に、企業側は外国人に選ばれていると言っても過言ではないのです。日本人採用でも同じことですが、企業と候補者は常に対等であり、これからチームの一員になるかもしれない大切な仲間です。

採用面接の際は、自社がどのような人材を求めているのか、どの程度の日本語力を求めているのかを明確にし、その上で、通訳をつける・日本語教師に立ち会ってもらう等の対策をとった面接方法を選ばれることをおすすめします。

外国人採用に携わって来た者として、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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