「在留資格の更新や永住許可の手数料は、いつから、いくら値上げされるのか」
と不安に感じていませんか。
2026年の入管法改正により、在留許可手数料は在留期間に応じた段階制へ見直され、査証(ビザ)申請手数料についても大幅な改定が発表されました。
外国人を雇用する企業にとっても、採用や在留管理にかかる費用への影響は小さくありません。
本記事では、在留許可手数料と査証申請手数料の改定時期や値上げ後の金額を紹介し、企業と外国人に生じるさまざまな影響を解説します。
あわせて、手数料負担の決め方やオンライン申請の活用など、今後準備しておきたい対策も紹介します。
INDEX
2026年5月の入管法改正により在留許可手数料が大幅値上げに!
2026年5月に成立した改正入管法により、在留資格変更許可や在留期間更新許可、永住許可などにかかる手数料の法定上限額が大幅に引き上げられました。
これにより、変更・更新の上限は従来の1万円から10万円へ、永住許可は30万円へ拡大され、従来よりも高額な負担を前提とした制度へ見直されます。
一方、実際に支払う金額は法律上の上限額そのものではなく、今後定められる政令によって決まり、在留期間が長いほど手数料が高くなる段階制が導入される予定です。
そのため、外国人本人だけでなく、手数料を負担する企業にとっても、採用費や在留管理費を見直す必要が生じる重要な改正といえます。
|
入管法改正後の手数料額の上限額 |
||
| 申請種別 | 改正前 | 改正後 |
| 在留期間更新・在留資格変更 | 1万円 | 10万円 |
| 永住許可 | 1万円 | 30万円 |
| 再入国許可 | 1万円 | 1万円 |
値上げの目的は外国人政策拡充の財源とするため
背景として、在留外国人の増加に伴い、日本語教育や多言語相談、生活支援、在留管理のデジタル化など、受入れ環境を整えるための行政コストも拡大しています。
そこで政府は、在留許可を受ける外国人にも行政サービスの費用を相応に負担してもらう「受益者負担」の考え方に基づき、手数料収入を外国人政策の財源へ充てる方針です。
具体的には、相談体制や日本語学習支援の充実に加え、不法滞在者の収容・送還に必要な経費など、適正な在留管理を進めるための施策への活用が想定されています。
一方で、外国人も税金や社会保険料を納めているため、急激な負担増への懸念もあり、増収分の使途や制度運営の透明性が今後の重要な論点となります。
改定時期は2026年10月からの予定
現時点では、在留資格変更許可や在留期間更新許可、永住許可に関する新たな手数料は、2026年10月1日以降に受け付けられる申請から適用される予定です。
ただし、2026年7月現在公表されている内容は政令案の段階であり、パブリックコメントなどの手続きを経て、具体的な金額や施行日が正式に決定されます。
そのため、値上げ前の料金が適用されるかどうかは許可日ではなく申請の受付日で判断される見通しであり、更新時期が近い場合は早めに準備を始めることが重要です。
査証(ビザ)申請の手数料も48年ぶりに値上げされる
日本への入国前に海外の日本大使館や総領事館などで申請する査証(ビザ)についても、政府は1978年以来48年ぶりとなる手数料の改定を決定しました。
具体的には、1回のみ入国できる一次査証の申請手数料が3,000円から1万5,000円へ、複数回の入国が認められる数次査証は6,000円から3万円へ引き上げられます。
今回の改定は、近年の物価上昇を踏まえたものであり、新たな料金は2026年7月1日以降に受け付けられる申請から適用される予定です。
なお、査証の手数料は入国前に行う手続きの費用であり、日本国内で行う在留期間更新や在留資格変更の手数料とは異なるため、両者を分けて把握する必要があります。
在留許可手数料値上げ後の金額
ここからは、改定後に想定される手数料の水準を手続きごとに紹介します。
そのうえで、無料のまま残る手続きや減額措置についても見ていきましょう。
在留期間更新と在留資格変更は最大7万5千円に
在留期間更新許可と在留資格変更許可の手数料について、許可された在留期間に応じて金額が変わる段階制が導入される予定です。
そのため、長期間の在留が認められた場合ほど負担が大きくなり、最も長い5年の場合は窓口申請の手数料が7万5,000円となる見込みです。
また、オンライン申請には窓口より低い料金が設定される予定であるため、申請方法の選択によって支払額に差が生じます。
なお、手数料は許可された場合のみ納付が必要で、不許可時に手数料はかかりません。
|
在留期間更新と在留資格変更の手数料案 |
|||
| 在留期間 | 申請方法 | 改定前 | 改定後 |
| 3カ月以下 | 窓口 | 6,000円 | 10,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 10,000円 | |
| 3カ月超6カ月以下 | 窓口 | 6,000円 | 18,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 15,000円 | |
| 6カ月超1年未満 | 窓口 | 6,000円 | 25,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 21,000円 | |
| 1年 | 窓口 | 6,000円 | 33,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 27,000円 | |
| 1年超3年未満 | 窓口 | 6,000円 | 48,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 42,000円 | |
| 3年以上5年未満 | 窓口 | 6,000円 | 64,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 5,6000円 | |
| 5年以上 | 窓口 | 6,000円 | 75,000円 |
| オンライン | 5,500円 | 6,5000円 | |
永住許可は20万円に!
永住許可の手数料は現行より大幅に引き上げられ、改定後は20万円となる予定です。
これまで永住許可は、在留期間更新のように定期的な手続きが不要になる一方、許可時の負担は1万円に抑えられていましたが、今回の見直しにより費用面の影響が大きくなります。
そのため、家族全員で永住許可を申請する場合は人数分の手数料が必要となり、世帯全体では相当額を準備しなければなりません。
なお、永住許可申請においても手数料は申請時ではなく許可を受ける際に納付する仕組みであり、不許可となった場合には支払いは発生しません。
|
永住許可の手数料案 |
||
| 申請方法 | 改定前 | 改定後 |
| 窓口(オンライン申請不可) | 10,000円 | 200,000円 |
在留資格認定証明書交付申請などは引き続き無料のまま
海外にいる外国人を日本へ呼び寄せる際に行う在留資格認定証明書交付申請については、今回の改定後も申請手数料はかからない予定です。
同様に、在留資格取得許可申請など、これまで無料とされてきた一部の手続きについて、新たな費用負担が直ちに加わるわけではありません。
そのため、外国人を新たに採用する企業では、認定証明書の申請自体よりも、入国後に必要となる在留期間更新や在留資格変更の費用を中心に予算を見積もる必要があります。
今回の値上げと法律上の上限額について
2026年5月に改正入管法で定められた金額は実際に徴収される手数料ではなく、上限の金額です。
これに対し、今回示された政令案では、在留資格変更・更新が最大7万5,000円、永住許可が20万円とされ、法律上の上限より低い水準に設定されています。
実際の手数料額は政令で定められるため、今後は法律を再改正しなくても、上限の範囲内で政令を見直すことにより手数料を引き上げられる構造です。
そのため、今回公表された金額だけでなく、将来的に在留手続きの負担がさらに増える可能性がある点も押さえておく必要があります。
困窮者への手数料減額措置について
政令案には、経済的に困窮し、かつ人道上の配慮を必要とする人を対象として、在留手続きの手数料を軽減する措置が盛り込まれています。
具体的には、生活保護法上の要保護者に準じる程度の困窮状態と認められることに加え、難民認定者や人身取引被害者、指定難病患者などに該当することが必要です。
この二つの要件を満たした場合、在留資格変更・更新の手数料は1万円、永住許可は2万円まで減額されますが、対象に当てはまるだけで自動的に適用されるわけではありません。
適用の可否は個別に審査され、必要書類や申請方法などの詳細は、最終的な政令やガイドラインの確定後に公表される予定です。
大幅値上げ後に生じる影響
今回のような大幅な変更は、外国人本人だけでなく、雇用する企業の判断にも関係します。
ここからは、値上げによって想定される主な影響を解説します。
企業側の採用コスト増加
これまで就労系の在留資格では、外国人材の採用や継続雇用を円滑に進めるため、在留資格変更や更新の手数料を企業が負担するケースも多くみられました。
しかし、改定後は1人当たりの負担が大きくなるため、多数の外国人を雇用する企業ほど採用・在留管理にかかる費用が増え、負担方法を見直す可能性があります。
とはいえ手数料を外国人本人の負担とした場合、許可後に必要な金額を用意できず、在留カードを受け取る手続きが滞るといった問題も想定されます。
そのため、企業は単に本人負担へ切り替えるのではなく、誰がどの範囲を支払うのかを事前に定め、本人にも十分説明しておくことが重要です。
長期間の在留許可を希望する申請人の減少
現行制度では、希望する在留期間を長く申告しても手数料に差がないため、可能な限り長期の許可を求めて申請することが一般的です。
一方、改定後は許可された在留期間が長いほど負担額も高くなるため、一度に支払う費用を抑える目的で、あえて短い期間を希望する申請人が増える可能性があります。
その結果、短期間の許可を希望した外国人が更新申請を繰り返すこととなり、本人や所属企業の手続き負担がかえって大きくなることも考えられます。
また、更新件数が増加すれば、出入国在留管理局で審査を担当する職員の業務量も増え、事務負担の増加につながる可能性があります。
非就労資格で在留する外国人の減少
留学や文化活動、研修などの非就労系の在留資格で日本に滞在する外国人にとっては、在留期間の更新時に必要となる手数料の引き上げが、そのまま本人の経済的負担につながる可能性があります。
留学生は資格外活動許可を受けてアルバイトができますが、収入には限りがあるため、更新時の費用が大幅に増えることは生活への影響が小さくありません。
なお、こうした影響の程度は出身国や経済状況によって異なるものの、手数料の引き上げは非就労資格で在留する外国人の受入れ環境にも一定の影響を及ぼすことが考えられます。
永住許可申請ではなく帰化申請が増加する可能性
永住許可の手数料が20万円まで引き上げられることで、日本で長期的に生活したい外国人が、永住許可と帰化のどちらを選ぶか改めて比較する可能性があります。
帰化申請は国へ納める申請手数料がかからないため、費用面だけを見れば永住許可より負担を抑えられます。
ただし、帰化は日本国籍を取得する手続きであり、在留資格の一種である永住許可とは、法的な効果や必要な要件が大きく異なります。
そのため、単純な費用比較だけで決めるべきではありませんが、今回の値上げをきっかけとして、帰化申請を検討する外国人が増える可能性があります。
企業と外国人双方が今後やるべきこと
制度変更後の負担を抑えるには、申請前の準備がこれまで以上に重要です。
ここからは、企業と外国人の双方が確認しておきたい具体的な対応を解説します。
新規入国時の申請で可能な限り長期の許可を得る準備をする
在留資格認定証明書交付申請には手数料がかからないため、新規入国の段階で長期の在留期間が決定されれば、入国後すぐに更新費用を負担する必要がありません。
そのため、企業と外国人は申請書類を正確に整え、安定した雇用条件や活動内容を適切に説明できるよう準備することが重要です。
認められる在留期間の判断基準は在留資格ごとに異なり、長期の期間を希望しても必ず認められるわけではありません。
したがって、対象となる在留資格の期間決定に関する取扱いを事前に確認し、必要に応じて専門家へ相談しながら申請を進めるとよいでしょう。
許可手数料をどちらが支払うか雇用契約締結時点で明確にする
在留資格変更や在留期間更新にかかる手数料を企業と外国人のどちらが負担するのか、雇用契約を締結する段階で明確にしておくことが重要です。
従来は企業側が負担するケースも多くみられましたが、改定後は金額が大きくなるため、これまでと同じ取扱いを続けるか事前に検討する必要があります。
本人負担とする場合は、許可後に必要な金額を準備できず、在留カードの受取りなどが滞る事態も想定されます。
そのため、全額を企業が負担する方法だけでなく、一部負担や立替払いなども含めて方針を定め、その内容を本人が理解できる形で説明しておくと安心です。
オンライン申請を活用して少しでもコストを軽減する
在留資格変更や在留期間更新をオンラインで申請する場合は、窓口申請よりも低い手数料が設定される予定であり、費用負担を抑えられます。
加えて、地方出入国在留管理局へ出向く必要がないため、移動時間や交通費を削減でき、複数の外国人を雇用する企業ほど活用するメリットが大きくなります。
一方、オンライン申請には利用者登録や必要書類の電子化などの準備が必要となるため、更新期限の直前ではなく、余裕を持って利用環境を整えることが大切です。
そのため、自社での対応が難しい場合は、オンライン申請に対応している行政書士や登録支援機関などの取次者へ依頼する方法も含め、早い段階で申請方法を検討するとよいでしょう。
手数料額を把握した上で希望する在留期間を申告する
在留期間更新許可や在留資格変更許可の申請書には希望する在留期間の記載欄があるため、期間ごとの手数料を確認した上で申告内容を決めることが大切です。
特に、特定技能1号は在留期間が月単位で決定される場合があり、11か月では2万5,000円、1年1か月では4万8,000円となる可能性があります。
そのため、わずかな期間の違いでも負担額が大きく変わることを踏まえ、希望期間だけでなく、通算在留期間や今後の雇用予定も含めて検討する必要があります。
まとめ
2026年5月の入管法改正により、在留期間更新や在留資格変更、永住許可の手数料は大幅に引き上げられる予定です。
許可期間に応じた料金区分も導入されるため、企業と外国人の双方にとって、申請時期や希望期間、費用負担の決め方がこれまで以上に重要になります。
外国人を雇用する企業は、対象者ごとの在留期限と想定される手数料を早めに確認し、誰が費用を支払うのかを事前に取り決めておきましょう。
オンライン申請の活用や長期許可を得るための準備も進め、判断に迷う場合は専門家へ相談することが大切です。
あなたの採用活動をサポート!
外国人採用の窓口は
外国人採用に特化したBtoBマッチングサービスです。
日本全国 14,000社 を超える
監理支援機関・登録支援機関・外国人紹介会社を一括で検索し
簡単に比較・相談・検討することができます。
「外国人の採用方法が分からない」
「育成就労外国人(旧技能実習生)や特定技能外国人の依頼先が分からない」
「監理支援機関や会社がたくさんあって探すのが大変」
「手続きや申請が複雑で自社では行えない」
といったお悩みのある方は
今すぐ無料相談ダイヤルまでお電話ください!
外国人採用の専門家が丁寧に対応させていただきます(全国対応)。
・外国人採用のご相談
・監理支援機関のマッチング
・登録支援機関のマッチング
・外国人紹介会社のマッチング
・行政書士事務所のマッチング
ご利用料金は完全無料です。
サイトのご利用から監理支援機関・登録支援機関等のマッチングまで
一切料金はかかりません。
安心してご利用くださいませ。
